FFレート先物と利上げ織り込み度
まず最初に断り。
FOMC議事録の行方は?Rankingで
インプライド金利と利上げ織り込み度については、森好治郎氏がよく言及されています。
ただ、残念なことに氏のブログの8月2日にコメント欄で「セミナーがおわった後なら時間が取れるので、計算式を教えます」といわれたままブログを閉じてしまわれました。(質問者のぱんたさんと羊飼いは関係ありません)なので正確なところはわかりません。
羊飼いの知り合いの元ディーラーの方に聞いてみましたが、【まずインプライド金利という言葉自体がもともとあった言葉ではない。しかし、先物市場にはインプライド・ボラティリティという言葉があって、大体の意味することは分かる。計算方法についてはそれが間違っているとは言わないが、全てであるとも一概に言えない。】と言う回答を頂きました。
以上を踏まえて、森好治郎氏の方法であろう計算方法を氏のブログなどから推測して紹介します。
もっと詳しい方、正しいやり方を知っている方がいらっしゃいましたら指摘お願いします。
投資Ranking:為替ブログ村
シカゴ取引所にFFレート先物市場があります。8月、9月と毎月を限月としたものがあります。
先物と実際のFFレートの差は参加者の予想だったり思惑だったりします。簡単に言えば、実際のFFレートより将来上がると思う人が多ければFFレートは高くなるわけです。そういった意味で市場の利上げの織り込みを推測するツールのひとつとして有効である事は間違いないでしょう。
昨日の8月28日時点の数字を見てみましょう。
http://www.cbot.com/cbot/pub/page/0,3181,1626,00.html
100から引いた数がFFレート先物になります。
現在のFFレートである5.250%との差に市場の見込みが含まれており、これが織り込み度になります。
単純に考えれば、利上げした場合は5.500%となるので、それから現在の5.250%を引いた0.250のうちいくら占めているかをパーセンテージで表せば織り込み度が計算できそうですよね?取り合えず、↓表にしてみました。
限月 | 8月28日 確定値 |
5.250との差 | 5.500-5.250の差 250で割る |
単純計算による 織り込み度?? |
8月 | 5.245 | -5 | - | - |
9月 | 5.265 | +15 | 15÷250=0.06 | 6% |
10月 | 5.280 | +30 | 30÷250=0.12 | 12% |
11月 | 5.320 | +70 | 70÷250=0.28 | 28% |
12月 | 5.320 | +70 | 70÷250=0.28 | 28% |
しかし、森氏のブログを見ると、これで完全な正解ではないということになります。
9月にFFレートが5.50%にされるとしても、それが決定されるのは9月20日のFOMCによってです。
したがって、
9月1日~19日までの19日間を5.25%で計算し、20日~30日までの11日間を5.50%で計算します。
それを平均すると5.3416666%と出ます。
つまり、FFレート先物の9月限のものが利上げを100%織り込むのは5.50%にいった時ではなく、5.342%の時だということになります。したがって表の計算も違ってきて、15÷92=0.16304=16.3%←これが8月28日時点での9月のFOMCでの利上げ織り込み度と言うことになります。
ただ、こうすると10月以降はFOMCの結果次第で何パターンか考えられることになり少し混乱してきます。
追記※リッパーマーケットのマンスリー版16ページに詳しく載っているとの情報を頂きました。確認してみたところ詳細に織り込みの計算方法が載っていました。この記事と同じ内容であり、計算方法などは間違っていませんでした。また、森氏のセミナー参加者に配布されたと言うPDFファイルを分けていただきました。そこに森氏の解説で計算方法が記されていましたが、やはりこれで正しいようです。
FFレート先物は日々変化します。
例えば、今日のFOMC議事録や週末の雇用統計の結果にも大きく左右されます。
http://www.cbot.com/cbot/pub/page/0,3181,1626,00.html
巡回サイトに入れておくべきだと考えます。
Comments
セントラル短資に口座を持っているのであれば、リッパーマーケットMonthlyの今月号16ページにFF金利先物の見方が書いてあります。
ただこの内容が正しいのか間違っているのかは私には???です。
Posted by: ケロ | 2006年08月29日 18:10
>16.3%
↑の数値を出した計算式が、おそらく、森好治郎氏の計算方法だと思います。
Posted by: よし | 2006年08月29日 18:13
今見ました!
有益な情報をありがとうございました。
この記事と同じ事が書かれていますね。
合っていたようです。
今から出かけなければいけないので、1時間後再度じっくり読んでみます。
Posted by: 羊飼い | 2006年08月29日 18:23
羊飼いさん、タイヘンです。
今日JNSから郵便が届いたんですが
10月2日から、1000ドル以下の
取引ができなくなる模様です。
ビックリですね。。。
Posted by: toshizou | 2006年08月29日 20:12
以前、FXオンラインジャパンへの質問の件での楽天ブックスより好きな本を一冊プレゼントの件ですが、先週末に届きました。有難うございました。
返事が遅れて申し訳ありませんでした。
また楽しみにしています。
ブログがんばってください。
Posted by: すどーん | 2006年08月29日 22:18
上記のtoshizouさんもおっしゃっていますが、JNSの取引単位引き上げの連絡が来ました。大ショックです。 せめて100通貨単位だと助かるのですが。
ぜひともこのJNS"だけ"の小ポジメリットを続けてもらいたいものです。 JNSユーザーのみなさんはどう感じているのでしょうか。
知りたいところです。
Posted by: ポンスイ売りでぼろまけ | 2006年08月29日 23:00
全然関係のないコメントで恐縮ですが。
今回EUR/JPYの最高値更新、外為どっとコムはEUR/JPYのBidHiは150.07となっているのにセントラル短資では149.98で150円越えを達成していません。
9pipsの差はものすごく大きいのでは?
これって「見えない手数料」ですよね。
他の取引会社でもこういった違いはあるのでしょうか。
機会があればぜひ調査いただきたいです。
Posted by: kanan | 2006年08月30日 00:27
>>JNS
私にも封書が届きましたが、1000通貨未満にまで需要があるとは思いませんでした。
しかし、他社にはないという点で魅力だったのでしょうね。
サービス向上の為の措置だとは思うのですが。。。。
>>kananさん
確かに機能に関しては150円超えてないとおかしいかもしれません。
しかしセン短はその性質上ズルが許されない会社です。直接効いてみてもいいかもしれません。
Posted by: 羊飼い | 2006年08月30日 05:31
>>kananさん
私はGFT系とセントラル短資を比較してますけど、セントラル短資のほうが数pips低いですよね。
Posted by: 中根 | 2006年08月30日 06:54