通貨オプションと為替
【通貨オプション】
為替相場が動く要因の中に通貨オプションがあります。
通貨オプションは奥が深く非常に難解です。正直言えば羊飼いもあまりよく分かっていません。専門的にやるのでなければそんなに深く知る必要もないと思いますが、通貨オプションが為替を動かす要因のひとつであることは確かです。FXをやっていく上で最低限必要な基本的事項をまとめてみました。
為替blog村
★オプションと何か?
オプション=特定の期日に特定の売買を行う権利
買う権利をコールオプション、売る権利をプットオプションといいます。
オプションは【権利】なので、行使した方が有利な場合は行使し、不利な場合は放棄することができます。これにより最大損失がオプション代金に限定されます。
通貨オプション=権利行使日に権利行使価格で外国為替取引を行うことができる権利
為替ブログ村&株村
★通貨オプションの種類
▼バニラオプション(プレーンオプション)
通常のオプション
▼エキゾチックオプション(非定形型オプション)
通常オプションにいろいろな条件をつけたオプション
●バリアーオプション
期間内にバリアーに到達した場合に権利が発生するノックイン・オプション。
期間内にバリアーに到達した場合に権利が消滅するノックアウト・オプション。
●ダブルノータッチオプション
期間内に設定レンジの上限、下限どちらにも達しなければ有効となる。
●デジタル・オプション
権利行使日に為替が権利行使価格に達した場合に一定の金額が支払われる。
その他、多種多様なオプションがあり、全てを把握することは専門にやらないと難しいです。
オプションフリークもいるよ・・・Ranking
『いつどれだけのオプション期限があるか知りたい!』と思っても個人レベルでは到底分かりません。通貨オプションはCMEにも上場していますが、全てを把握するのは不可能だと思います。為替業者のニュースに『~円にオプションの設定があるという噂』等の表記で出てきたりします。FXwaveやFXCMジャパン系のKlugでもたまに情報として流れます。
★FX取引をする上での通貨オプションの注意点
▼オプションの行使価格は狙われやすい。
大きなオプション設定ほど狙われやすいと言えます。1度目や2度目は跳ね返ることが多いですが、最終的に突き抜ける確率が高いです。その価格を突破するだけして大きく戻すこともあります(いわゆる行って来い)。
『○○円に大量のストップが~』と言われると狙われることが多いのと同じような感じです。
▼期限日の行使時間は大きく動きやすい
【東京カットの日本時間15:00】と【NYカットのNY時間10時(日本時間24時サマータイム適用時は23時)】は行使時間(期限)であり、オプションの行使価格をかけた最後の戦いが行われやすい時間です。
とはいっても、株をやっている方はお分かりの通り日経先物やオプションのSQと同じく【大きく動く】などと毎回言われても実際明けてみると大して動かなかったと言う事も多々あります。こういった点は東京仲値も似ていて【○百本のドル不足が予測される】と言われながら全く買われなかったりするのと同じです。
・・・つまり、
★FXで気にすべき時間
▼東京仲値(10時)
▼東京オプションカット(15時)
▼米国指標メインタイム(NY8時半と10時→日本時間夏21時半と23時・冬22時半と24時)
▼NYオプションカット(NY10時→日本時間夏23時・冬24時)
▼ロンドンフィキシング(ロンドン16時→日本時間夏24時・冬25時)
以上、スキャルをする上でも要チェックです。
Comments
セン短の講師が、
9/25から(年末までの期間限定?)
日計り無料を始めるって言ってました。
Posted by: セミナー参加者 | 2006年09月08日 23:10
あー!!
それ秘密なのに・・・
あさって暴露しようと思っていました。。。
またセミナーでばらしちゃったのですね(笑
Posted by: 羊飼い | 2006年09月08日 23:24
>オプション=特定の期日に特定の売買を行う権利
これだけだと買い手側だけの説明になるので片手落ちになるかと思います。
オプションは「特定の期日に特定の売買を行う権利と義務」です。
買い手:オプション料を払い,都合がよければ予約を実行する権利を持つ.
売り手:オプション料を受け取り,買い手の要求で予約を実行する義務を負う.
そして、買い手の権利は2種類あって、
コールオプション:ある通貨を買うことが出来る権利
プットオプション:ある通貨を売ることが出来る権利
となります。つまり投資家の立場は、
(1)通貨ペアA/Bのコールオプションの買い
(2)通貨ペアA/Bのコールオプションの売り
(3)通貨ペアA/Bのプットオプションの買い
(4)通貨ペアA/Bのプットオプションの売り
の4種類となります。
オプションの売りでは、どういう場合に利益になるかというと、
例えば、ある通貨ペアがレンジ相場になるだろうと予想した場合、
コールの売り、プットの売りの両建てをします。とりあえず、
売り手はオプション料を受け取れるのでその分の利益は確定です。
あとは、この利益を守るために買い手にオプションに行使されない
ようにするために一定のレンジ内に抑えこむことが出来れば
利益は最大になります。時々オプションバリア防戦売り・買いとか
とかいうような言葉が出てくるのは、こういった背景が絡んでます。
それで、個人向けで通貨オプションの売り/買い両方を扱っている国内業者はないというのが現状のようです(私が知らないだけかもしれませんが)。
Posted by: ケロ | 2006年09月09日 01:19
羊飼いさんは為替の鞘取りについて、どう思いますか?
最近では 為替サヤ取り入門
って本も出てますが、今度、検証してみてもらえないでしょうか?
Posted by: hide | 2006年09月09日 14:29
ケロさん
こんにちは
指摘と詳しい説明ありがとうございます。
確かに【売り】まで入れると【義務】も書く必要がありますね。
今回は敢えて説明しませんでしたがケロさんの仰ることが正しいです。
今後ともよろしくお願いします。
>>hideさん
了解しました
読んでみます。
情報ありがとうございます。
Posted by: 羊飼い | 2006年09月09日 21:21